交通事故を弁護士に相談する費用の目安と特約について

弁護士に交通事故の解決を依頼したとき、いくらくらいかかる?

弁護士に交通事故の解決を依頼したとき、いくらくらいかかる?

弁護士に法律問題の解決を相談したり、依頼した際にかかる費用として相談料、着手金、成功報酬、日当といったものがあります。

相談料は30分いくらで話を聞いてもらったり、アドバイスを受けるだけでも必要になるものです。一般的な相場は5千円ほどですが、当事務所のように初回相談は無料としているところや、交通事故の被害者については何度でも無料という弁護士も登場しています。
着手金についての相場は10万円程度が多くなっていますが、こちらも最近では交通事故問題に関する依頼の着手金はなしとして被害者救済や交通事故問題の早期解決をサポートしている法律事務所も増えてきました。

これに対して成功報酬や報酬というのは必ず受け取るという仕組みが一般的です。金額は変動しますが、賠償金や慰謝料など得られた金額に対する何%という設定が一般的です。

ちなみに弁護士の全国組織である日弁連では、弁護士が報酬規程を設ける際のガイドとして、弁護士が訴訟などを行って得られた利益が300万円以下の場合は16%、300万円を超え3,000万円以下の場合は10%+18万円、3,000万円を超え3億円以下の場合は6%+138万円、3億円を超える場合には4%+738万円とし、事案によって30%の範囲で増減が可能などと規定されているため、1つの目安となるかもしれません。
交通事故の場合、休業損害や逸失利益などを含めると何億円単位の賠償金が発生することもあるので、報酬の金額も大きくなる可能性はあります。

なお、近年では交通事故については相談料を抑え、着手金をゼロとしたうえで、報酬金は経済的利益の10%+20万円といったシステムを導入している法律事務所も増えてきました。
なお日当というのは損害調査や示談交渉、裁判手続きなどのために弁護士が多くの時間を割いて活動する際に支払う費用です。1日単位または半日単位で支払いますが、法律事務所によって金額の設定は異なっています。1日1万円程度と格安のところから、3万円から5万円といったところもあるので、事前に確認をしておきましょう。

依頼する前に費用のシミュレーションなどをしてもらい、その見積もりに納得したうえで依頼するのが安心かもしれません。被害者の場合、受け取った賠償額や慰謝料の中から弁護士費用を払うことが可能で、後払いの法律事務所であれば支払い面は安心できます。
当事務所の金額も状況によって判断させていただいておりますのでホームページ上で明記することはできませんが、お気軽にお問い合わせいただけましたら概算をお伝えさせていただきます。

 

忘れずに弁護士費用特約を活用しよう

弁護士費用特約とは損害保険にオプションまたは最初からセットされている特約で、加害者への損害賠償請求や示談交渉などで弁護士へ相談する相談料や弁護士に依頼する場合の費用を、保険内容などにもよりますが、最大で300万円カバーでき、保険金が支払われて費用に充てられるという特約です。この特約は任意の自動車保険だけでなく、火災保険や傷害保険、個人賠償責任保険などの損害保険に付保されている場合もあり、火災保険など別の保険であっても、自動車事故における弁護士費用に使える場合も少なくありません。

また、ご本人の加入している損害保険についていなかったり、未加入の場合でも同居の家族などが加入している何らかの損害保険についていれば、保険会社の条件に合致すれば利用できることがあります。そのため、費用の支払いに不安がある方はご自身やご家族の損害保険をチェックしたり、損害保険会社に電話して特約が付保されているかや、使えるかを確認するとスムーズです。

弁護士費用特約は最初の相談料から示談交渉、訴訟費用に至るまで対象になるので、特約でほぼ全額を賄うことが期待できます。
この点、自動車保険の場合には特約を使うと等級がダウンして保険料が高くなるのではと気にされる方もいますが、等級ダウンや翌年の保険料に影響を与えることもありませんので、安心して活用しましょう。

特に自動車事故でご自身に過失がない場合、せっかく任意の自動車保険に入っていても、保険会社が示談交渉を行ってくれません。
なぜなら、無過失の方が加入している保険会社には一切支払い義務がなく、交渉する権利も利益もないためです。加入者の利益のためだけには動けないのが保険会社ですので、依頼者の利益のためにサポートしてくれる弁護士への依頼が不可欠となるでしょう。その際、保険会社の示談サポートが得られなくても、弁護士費用特約が付保されていれば、費用のカバーはしてもらえます。

 

弁護士費用特約に加入しておこう

自動車保険や火災保険などに加入する際、保険料はなるべく安いほうがいいとか、保険料は無料といっても余計なオプションはついていないほうがいいと、特約を省く方も少なくありません。
ですが、弁護士費用特約はいざというとき役立ち、高額となりやすい弁護士費用をカバーできるのでメリットも高いです。
これから損害保険に加入する際や更新を迎える際には、ご家庭で1つは特約をつけておきたいものです。